悪夢

夢の中で夢を見た。

「…友人と一緒にいて、いきなりとてもクタクタになって、道路においてあった足の短いソファに寝転がった。友人が心配して、私が寝静まるのが普通なのか周囲の人達に聞いていたことが最後の記憶だ。」

夢の中の夢。
「…
どこかに空に届きそうなくらい高いビルがあった。そこでとある人達のグループに「毎日一時間だけでも一人で静けさの中に過ごすのが大事だ」ということについて話して、その部屋を走り去った。綺麗な自然のあるお庭に着いた。そこを通って彷徨いながらビルが終わるところまで歩いた。見渡す限り霧が広がっていた。風が強いことにも気づいたが、そのまま歩き続けた。最後のビルから野原に行こうとしたら、突然、両腕両手が風に捕まえられた。私が立っていた芝生が視界からどんどん遠ざかっていた。これはやばいと思って、体勢を変えようと肩と腕を動かしてみたが、いわゆる「風」のグリップが私より強かった。しかし、一生懸命やったら風が地面に降ろしてくれた。一瞬自由になったと思ったら、次の一陣の風は肩と腕だけでなく、声も出せないほどだった。叫ぼうとしても、蚊の鳴くような声すら出なかった。身動きの取れない体の中で気持ちがとても乱暴になった。できる限り抵抗しようとした。だが、その瞬間に、もしその風と戦わず、体の力を抜いてそのままにしておけばどうなるだろうと思った。そうして体から力を抜いたら、その風の存在も一気になくなった。」

夢の中の夢が醒めて、次に現実に目覚めた。

 

たまに、夢で何か、あるいは、誰かに襲われる。時々自分の体が動きかねる、何かに取り憑かれて動けない、叫びたいのに声が出ない。両方の場合で極力努力しても結局は成功しない。たまに、あるものを恐れすぎて、竦んでしまう。夢で感じる感情がそのまま無意識のところから表面に持ち上げられる。起きたらまだ夢の中にいるような気がして、寝ボケがとても強い。ただし、今日は初めてその「風」、いわゆる「悪いやつ」と戦うのではなく、メッセージがあるかもしれないから、そのまま襲わせようと思った。目覚めたら、もちろん衝撃を受けたが、もしかしたらそれがもう一人の自分かもしれない。その自分が私に言いたいことがあるけど、意識している私が耳を澄ませることすらしないのだ。これから無意識のところ、夢の中でも出来るといいね。

 

 

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綺麗な夜空